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何回もおなじこと喋る

本を作ろう!前編

いつもブログにあげているショートストーリーを紙で読みたいと言ってもらったので、薄い本の形にまとめる準備をしている。これ終わったらブログネタにできるぞ〜と思っていたのだけれど、おそらく完了したらもう無理……となってふりかえってまとめるとか絶対やらないから今のうちにやったところまでの行程を書いておく。わたししってるんだ、自分の性格。

 

1. 原稿を作ろう!

中身がないと始まらないのだけど、その文字のデータも印刷後には直せないことを考慮して十分チェックする必要がある。誤字脱字はもちろんのこと、数字の表記は漢数字もしくは算用数字で統一しているか?あいまいな認識で誤用している言葉はないか?改行は適切か?作文の規則は守っているか?など、細かいところまで校閲・校正する。辞書は二冊くらい使う。記者ハンドブックなどもあると便利。誰かに鼻で笑われる前に自分が一番厳しい読者として赤ペンをいれて修正していこう。ちなみに紙に出してチェックし、まとめてデータを修正するほうが良い。間違いを見つけやすくなる。

ここでわたしはひとつ後悔がある。pages(word)にテキストデータを保存していたのだけれど、最初から縦書きの本にすると決めていたにもかかわらずデータを横書きのまま作っていた。この時点で縦書きに変更しておけばのちのち楽だったと思う。なんでそこ横着したんだろう。

赤ペンで原稿に修正を入れている様子

 

2. 本のサイズを決めよう!

文字データができたら次は本をどんな形にするかの外観の決定をする。サイズとかよくわからない場合は本棚から気に入っている本を引き抜いてそれを定規で測ればいい。わたしは新潮クレストブックスを見本にしようと思っていたのでそれと、一応の比較用にその他にも数冊あれこれ定規を当てた。印刷に出すことを考えるとあまり変形サイズにせずA5とかB6とか規定サイズにしておいたほうが無難。サイズとセンチの換算はインターネットにあるから表などで確認して。でも変形サイズの良いところはちょっと目を引きやすかったりオシャレさを演出できるところなので、予算であったり冒険心であったりコンセプトであったりとの兼ね合いで決めてくれ。せっかくだしあそぼう!みたいな勢いわたしは大好きだな。まあわたしは今回B6(128×182mm)にしたけど。

 

2. 中のサイズも決めよう!

これは余白と文字の大きさのこと。本を開いたとき内側にくる余白(ノド)と外側にくる余白(小口)と上(天アキ)と下(地アキ)をどうするかでもクールに見えるのか野暮ったくなるのか個性的になるのか読みにくくなるのか決まってくる。ここでも定規の登場だ!インターネット上には○センチ開けろとか出てくるけど、お気に入りの本を定規で測るのがいちばん良い。ノド部分はわたしのように無線綴じ(ホチキス留めじゃなくてなんか糊付けされてる普通の本みたいな製本方法)をする場合はあんまり狭くしとくとページとページが寄りすぎて文字読みづらい問題が発生するので少しだけ注意が必要。

まず先に余白をどのくらいにするのか決めて、残った部分に文字が入る。

この文字、あぁ文字。文字サイズの決定も悩ましいところ。ここもわたしは好きな本を測った。蟻の身長を測るかのように好きな本の文字に定規を当てて「2.5mm?ちがう3mm?」と確認し、それに×0.25して文字の級数を割り出す。よくワードなんかではポイント数で文字サイズを選択すると思うしポイントでもいいんだけどそっちは計算がめんどうなので(1pt=0.3528mm)わたしは自分が以前習った通り級数(1Q=0.25mm)で文字サイズを決めている。ちなみに行と行の間の距離である歯も0.25mm。

ここまで参考にしてきた好きな本の1ページあたりの文字数を数えて大体どのくらいのページ数になりそうか概算しておくと最終的な規模がわかって良い。1行あたり何文字で、それが何行なのか。これはわたしもだったけど、最初はそれ参考にしてベースを作ってみてもどうもしっくりこないこととかあってもっと広げたいとか大きくしたいとか出てくる。だから決定ではなくてあくまで目安にするために数えたり測ったりする。60ページくらい?とか書いてるけど最終的に倍くらいになってるしね!

1ページ何文字になりそうか計算している原稿の裏

 

3. そろそろデータを作り始めよう!

表紙があって、無線綴じなら背幅があって(でもページ数がわかるまでは何センチ必要かわからないな)目次もつけたくて、各話のタイトルは別ページにドンとしたいな、みたいなことをイメージして膨らませていく。何もかもこの通りに行くわけじゃないけど、考えないといけないことがなんなのかを実際に始める前にメモしておく。ここまで来てからいよいよ入稿用データ(今回はadobe illustrator)を起動した。ブォン!

どんな雰囲気になるのか下書きしている

 

思ったより長くなってしまったので今日はここまで!次回につづく